そろそろこっちに帰ることにします(謎)。
今まで書かなかったハドソン川の奇跡の件。上の写真は同型機ではありますが事故機ではありません。事故機はN106US。上の写真はN107US。
FAAからATCの交信記録が公開されて,MP3で聞けるようになってます。内容的にATCの専門的なやり取りは少なく,トランスクリプトもアップされてるので内容も理解しやすいです。日本語サイトだと,asahi.comがわりと細かい翻訳をされています。
実際のやり取りが入ってるのはNewYork Traconのやつで,MP3は前後がちょっと長いんですが,だいたい7:55ぐらいから問題のやりとりが始まります。事故機のスタッフよりも,地上スタッフのほうがアタフタしてる感じ。バードストライクを管制官に伝えたあと,1分もしないうちにハドソン側へ降りる可能性を伝えてるあたりの冷静さが乗組員の素晴らしさを如実に示している感じ。
で,ひねくれたことを言うつもりはないんですが,そろそろ乗組員の英雄さ加減についてはお終いにして,飛行機の機体に関する話がどんどん出てくると良いなぁと思っています。幸い,死者が出なかったという良い方向で注目を集めた事故ですし,バードストライクが身近な危険であることが周知されたという点でも良かったと思います。
ちなみに鳥も好きなワタクシですが,共存共栄の道を歩みましょうというスタンスです。自然愛好な活動家って空港建設には大々的に反対したりするけど,実際建設されたあとに鳥とかを守るためのノウハウで積極的に協力するとか,より直接的な鳥の危機に対して,もっと力を入れようよと思ったり,思わなかったり。余談ですが。
で,バードストライクで両エンジンが停止するという事態がレアだし,そもそも最近はエンジン一つすら停止したっていう大きなニュースがないと思うんですよね。なんで,機体の側の対処が現在求められるレベルに対して不十分なためだったんじゃないか,という疑念を持ってたりもします。
加藤寛一郎先生もわりと最近の著書で,バードストライクは致命的な危険ではなくなっているという主旨のことを書かれておられました。技術的にはかなり高いレベルで対処が進んでる分野という認識を持っておられるのだと思います。
じゃあなんでこんな事故が起きたの?ってのは,もちろんこれから解明されるべき話。具体的な理由はもちろんですが,大雑把に言って,機体固有の問題なのか,今回の型式のエンジン全体の問題なのか,はたまた各エンジンメーカーが施してる現在の一般的なバードストライク対策でも不十分なものだったのか,っていう当たりは個人的に気になってます。飛行機にはこれからも乗りますし。そして,今回の件が,バードストライクが起きても少なくともエンジン停止というような最悪の事態が起こらないような技術のレベルアップにつながると良いなぁと思ってます。


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